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アクアティップス

自分が興味を持った事をダラダラと書いています。ブログは気晴らしです。

水換え不要説は本当か?ブルカミアについて解説していく

水草の育成には欠かせないソイルですが、時には管理が大変になる事があります。養分吐出をしてコケを生やしてしまう危険もありますし、いじりすぎると形が崩れてしまう事もあります。ソイルは土を固めているだけですから、他の低床のようにホースで水草の底に溜まった汚泥を吸い出す事は出来ません。ですから、管理方法によれば頻繁な水換えが必要になる場合もあります。

正しく使えばとても素晴らしい低床ですが、それなりの欠点もあるという訳です。それで今日はそんな悩みを払拭してくれるソイルの新星、ブルカミアを紹介します。

 

ブルカミアについて

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ブルカミアは超高機能性活性濾材と呼ばれる低床で、ヒロセペット(株)が販売しています。▶︎ヒロセペット

ブルカミアを使用すると、寿命が来るまでの2年間程度、水換えが不要になるといわれています。使っている人はまだまだ少ないですが、間違いなくソイルの新定番として定着していくでしょう。今の所はソイル界の新星といったところでしょうか?

特別神経質になる必要はなく使い方は一般のソイルとほぼ同じです。水換えが不要なため、メンテナンスが楽になり水草の育成にも向いていますから、ソイルにこだわりがある上級者の方だけでなく、アクアリウム初心者にも是非オススメしたいソイルです。今回はそんなブルカミアについて語り尽くしたいと思います。 

 

....とその前に言っておきたいことがありました。

 

超高機能性活性濾材と言うこの長い名前を聞いてあれっ!?と思った方もおられると思います。高機能性活性濾材って事は、結局は濾材なの?って感じたのは私だけではないはずです。

ブルカミアの開発元であるヒロセペットのホームページでも、ブルカミアは低床用濾材ですと紹介されています。このままソイルとして通すのが辛くなってしまうのですが....土を固めて製造していると言う点ではソイルですから許して下さい泣。 

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見た目もソイルだし...。(ブルカミアは黄土色に近い色をしています)

 

水換え不要は本当か? 

ブルカミアの甘〜い宣伝に引っかかってたまるかいっ‼︎ と私も考えていましたが、どうやらこれは、ちゃんと原理に基づいているようです。

良い例として、バランスドアクアリウムを上げることが出来ます。水槽の中に生態系を作り、水換えをしなくても維持できる水槽のことです。水槽の中に自然界と同じ生態系のサイクルを作ることができれば、どんな水槽でも水換えは不要になります。

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上の図は魚のフンや食べ残しが、どのように分解されるかを説明しています。重要な所は、フンが分解されると、最終的に水草に吸収されるか、窒素になるかのどちらかだということです。

特にこの「窒素になる」が重要です。水を汚すフンなどを、最終的に気体の窒素にして水槽外に出すことが出来ます。これが出来れば本当に楽です。たとえ水草を植えていなかったとしても、水を無毒化し続けることが出来るからです(窒素になる前の硝酸イオンは有毒)。ブルカミアはこれが簡単に出来るため、水換え不要というワケです。

簡単に説明しましたがコレは本当に凄いことです。脱窒細菌は非常にキムズカシイ奴ですから、酸素の少ない嫌気層が無ければ働いてくれません。ですから、彼らの仕事場が水槽の中にあるとすれば、底に溜まった泥の中などに限られてしまうでしょう。バランスドアクアリウムが普通以上に土を必要とするのは、この事が関係していると思われます。

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水槽の低床の量は、自然界に比べ天と地の差ですから、一般的な低床の量では、脱窒が行える程の嫌気状態にはなりません。これは仕方がないことですから、いかに少ない量で大量の脱窒細菌を働かせるかがミソになります。(上のイラストがちょっとキモチワルイのは気にしない)

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ブルカミアは粒のひとつひとつの中心が嫌気状態のため、水槽内に嫌気層がなくても脱窒を行うことが出来ます。ブルカミアに水換えが不要な理由は、単に吸着系ソイルだということだけでなく、脱窒がいとも簡単に出来てしまうということが関係しています。

 

ブルカミアの種類

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ブルカミアはこれらの3種類があり、全てで水草育成が可能になっています。

さらに、弱アルカリ性で安定するブルカミアもあるというのは面白いところです。弱アルカリ性を好む熱帯魚は結構いますし、弱酸性に比べコケも発生しやすいですから、このタイプのブルカミアがあるのは本当にありがたいです。これを使えば、初心者に人気なグッピーなどを簡単に飼育することが出来ますし、もちろんアフリカンシクリッドも飼育できるでしょう。

アフリカンシクリッドをソイルのような低床で飼育している光景はあまりイメージ出来ませんが、飼育できることは確かです。実際は超高機能性活性濾材と言うろ材ですから、様々な水質に対応したタイプの物を開発出来るのかもしれません。

 

ブルカミアの人気の秘密

 

水草の育成に最適

ブルカミアのウリは水換え不要だけではありません。そもそも環境が安定し、コケが発生しにくいからこそ水換えが不要になる訳ですから、水草育成にも適しているはずです。

ブルカミアが他のソイルに優っているのは、水草は成長するがコケは発生しにくい、絶妙な量で栄養吐出が可能だからです。よく言われる通り、水草に吸収されなかった栄養素はコケによって使われますから、知識もなく肥料を使うと、1.2週間でコケだらけにしてしまうこともあります。イラストの右はちょうどその2週間後のイメージです。

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かといって貧栄養すぎると、水草の成長がストップしてしまいますから難しいところです。水草の成長がストップすると栄養素が吸収されなくなりますから、結果的にコケが発生します。

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上級アクアリストであれば、水草肥料の種類や量を調節し、水草に合った環境を作ることができるかもしれませんが、初心者であればまずムリでしょう。水草肥料の微妙な調節にあくせくすることがなくなれば、アクアリウムのハードルは一気に低くなるはずです。

この点でブルカミアは水草が吸収した分だけ栄養吐出しますから、コケの発生を最小限にすることが出来ます。吸着系ソイルだからといって闇雲に栄養素を吸着してしまうのではなく、絶妙なバランスで素早く吐出が行えるということです。

まさに痒い所に手が届くとはこのことです。

 

CO2添加が不要

ブルカミアは高い濾過能力ゆえにCO2の添加も不要と言われています。濾過能力とCO2は一見関係ないように感じるかもしれませんが、単純に考えて下さい。

濾過能力が高いということは、それだけ多くのバクテリアが棲み着いているということです。バクテリアも私たちと同じように、酸素を消費し、CO2を出していますから、濾過能力が高い=酸素消費が激しい=CO2量が多い、と考えていい訳です。

実際にブルカミアを使用した場合は、通常のCO2濃度の1.5〜2倍程度まで高くなるようです。特に小型水槽ではCO2機器が邪魔になる場合が多いですし、機器自体が高価で手を出しにくい人もおられると思いますから、頭に入れておくといいと思います。

 

濾過能力が半端ない

多くのアクアリストが認めている通り、ブルカミアの1番の特徴はその濾過能力でしょう。

ブルカミアのこの濾過能力には、他のソイルとは違う粒の構造が関係しています。

濾過能力の高い濾材は、ろ材表面に小さな孔がありバクテリアが住みやすい構造になっています。ただ、ブルカミアが他のろ材を凌ぐ濾過能力を持つ理由として、粒の内部にまで微細な空間があることが挙げられます。ブルカミアの吸着能力も粒内部の空間が関係しているはずです。その他にもこの微細な孔は水質浄化に役立つバクテリアが丁度住みやすい大きさで、なおかつ水が通過するときに確実にバクテリアに触れさせることが出来ます。

良い例としてゼオライトが挙げられますが、ゼオライトの孔はバクテリアよりもさらに小さくイオンが通り抜けるほどの大きさですから、バクテリアを住まわせるには向いていません、そのためアクアリウムでは吸着材として使用されています。

濾材の孔は小さければいいと言うわけではなく、濾過バクテリアが住み着きやすい大きさかどうかが重要になってきます。

 

フィルターろ材として活用可

実際はろ材ですから当たり前ですが、一応書いておきます。

ブルカミアを低床として使用する人がほとんどだと思いますが、中には外部フィルターのろ材として活用する人もいるでしょう。それもいい方法だと思います。ベアタンク(低床なし)で飼育したい人や、ブルカミアの色が気に入らない人もおられるかもしれません。

ブルカミアは、フィルターのろ材として活用する場合にも十分に効力を発揮してくれます。バラバラにならないように洗濯ネットなどに入れて活用している人が多いようです。

濾過能力に関係するメリットは他にもあります。一般のフィルター専用ろ材の欠点として、バクテリアが繁殖していても水がろ材の隙間をぬって通り抜けてしまい濾過能力の低下に繋がるリスクが挙げられます。

これはリークバイパスと呼ばれるもので、フィルターにセットする際にろ材を均等に敷き詰めるなどの工夫が必要になります。ろ材の目が細いほど水と触れる表面積も増えますからリークバイパスのリスクは低くなります。

 

脱窒が可能

「水換え不要は本当か?」の所で説明しましたが、ブルカミアは脱窒が可能とされています。ここら辺の問題をあっさり解決してくれるのも、さすがソイル界の新星といったところでしょうか。

ブルカミアが水換え不要を堂々と売り文句に出来るのも頷けます。

 

水質がとても安定する

ソイルは水質を弱酸性に安定させやすい低床です。ブルカミアはその中でも特に水質を安定させてくれます。魚のエサなどから発生した有害物質をブルカミアは特有の吸着能力で素早く吸収してくれます。同時にバクテリアによって素早く無害化されるため、たとえエサ与えすぎたとしても、コケの大量発生などを避けることができるでしょう。

水質の安定は熱帯魚を飼育する上でとても重要なことです。熱帯魚が水質の急変によって死んでしまうことは多く、特に小型水槽は水質が変わりやすいため水質変化で熱帯魚が死んでしまうリスクも高くなります。

初心者の方は管理が楽という理由で小型水槽からアクアリウムをスタートすることが多いですが、水質を安定させるには頻繁な水換えが必要になりますから結果的には管理が大変になってしまいます。

ブルカミアはこのような問題も解決してくれますから、小型水槽から始める初心者の方に強くお勧めします。

特に水質の急変に弱いビーシュリンプや水質悪化に弱いディスカスを飼育するためにも使うことが出来ます。初心者には難しいと言われていた種類の熱帯魚も問題なく飼育できる時代がきたのかもしれません。 

 

水質が安定する事からくるメリットは生体に限らず水草にも影響します。

水草も水質の急変には弱く、成長がストップしたり鈍化したりする原因になります。特にアヌビアスクリプトコリネ、ブセファランドラを始めとするサトイモ科の水草は特に弱く、クリプトコリネに関しては葉を溶かしてしまうこともあります。

逆に水質が安定していると、成長スピードも上がり美しい葉を展開してくれます。その上にコケも生えにくいですから、ブルカミアは水草からすれば最高のソイルだと言えます。

 

ソイルにしては寿命が長い

一般のソイルの寿命が1年程度であるのに対してブルカミアは2年近く使用することが出来ます。これはソイルの中でも長い方です。

ブルカミアは特殊な製法で粒状化されています。〈特許も取得したんだとか〉そのため崩れにくく粒の形を維持しやすくなっています。ブルカミアは一般のソイルと比べると割高ではありますが、長期間使用できることを考えるとランニングコストはあまりかからないように感じます。

 

最後に

Mr.マスターサンドマスターを自称していた私ですが、ブルカミアには心を惹かれるものがあります。メンテナンスが簡単になると言うだけでなく、生態系のサイクルを簡単に作ることが出来るロマンスが素晴らしいと思います。

もちろんマスターサンドと比べると交換なしでは使えませんし安くもありませんが、2年間も使えるなら納得できます。

また、大きくは取り上げませんでしたが.....水草の発根を促す。立ち上げ後すぐに生体を入れることができる。水の透明度が上がる。流木のアク抜きをする必要がない。...などブルカミアの長所はあげればキリがありません。

水草のメンテナンスを減らしたい人や、苔に悩まされ続けている人はこの機会にブルカミアを考えてみるのはどうでしょうか?